企業や著名人のインスタアカウントで見かける公式マーク。ついているアカウントもあればついてないアカウントもあり、「どのような意味があるのか?」と疑問に感じた人も多いのではないでしょうか。
また、「ついているとどのようなメリットがあり、自社のアカウントにつけるにはどうすればいいのか?」が気になっている人も多いでしょう。
そこで本記事では、インスタの公式マークの基礎知識やメリットなどを踏まえ、公式マークを申請するための条件や申請手順などを解説します。また、公式マーク取得の注意点や取得できないときの代替案も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
インスタの公式マーク(認証バッジ)とは?
インスタの公式マーク(認証バッジ)とは、インスタアカウント名の隣にあるチェックマークのことです。これは有名人や著名人、有名ブランドなどを名乗っているアカウントが本物・本人であることをインスタが認めた証です。
ただ、単純に本物であるとインスタを運営するMetaが認めただけで、特別これらのアカウントを推薦したり、表彰したりしているわけではありません。公式マークは、あくまでも有名人や著名人、有名ブランドを騙るアカウントにユーザーが騙されないようにするためのものです。
公式マークには、以下のような性質があります。
- 公式マークがついているアカウントの権威や重要性、専門性などを示すものではない
- 認証を受けたあとはアカウント名の変更ができない
- 公式マークを他のアカウントに移行させることはできない
- 多くの有名人や著名人、公人、有名ブランドのすべてが公式マークを取得しているわけでない。
公式マークは、Metaに申請して内容が認められれば取得できます。
インスタに公式マークを取得するメリット
この項目では、インスタの公式マークを取得するメリットを紹介します。
内容は以下のとおりです。
- アカウントの信頼度が増す
- アカウントのなりすまし対策になる
- フォローされやすくなる
順に解説します。
アカウントの信頼度が増す
インスタの公式マークを取得する最大のメリットは、そのアカウントが公式のものであることを示せることです。公式アカウントであることを証明できればアカウント自体の信頼性も上がるので、ユーザーからフォローされる確率も高まります。
インスタユーザーにとって、今や信頼できる企業やブランドのアカウントには公式マークがついていることが当たり前という認識となっています。逆に公式マークがない企業やブランドのアカウントは、企業としての信頼性に欠けると評価されることすらあるのです。
そのため、インスタをビジネスで活用する企業やブランドにとって、公式マークはぜひとも取得しておきたいものと言えるでしょう。
アカウントのなりすまし対策になる
SNSではプラットフォームを問わず、有名人本人や関係者、有名企業や有名ブランドの関係者などになりすましてアカウントを作成・運用する人がいます。このようなアカウントを「なりすましアカウント」と呼び、これらのアカウントの発信をユーザーが本物と誤認することで、大きなトラブルに発展する危険性があります。
たとえば、なりすましアカウントを信用したユーザーに対して詐欺行為が行われたり、誤った情報を発信されたりすると、ネット上での大炎上にもつながりかねません。このようななりすまし行為は個人で行うケース、ライバル企業やライバルブランドの関係者が行うケースなどさまざまです。
このようなリスクも、インスタの公式マークを取得することで最小限に抑えられます。
フォローされやすくなる
アカウントに公式マークがあると、ユーザーからフォローされる確率も上がります。これは、公式マークがあることでインスタ内の検索で上位になりやすく、目立つ場所にも表示されやすくなるからです。
また、公式マークがついているアカウントはブランドイメージや信頼性が高いので、ハッシュタグ検索でもユーザーに見つけてもらえる可能性が高くなります。
このように、公式マークがあるとユーザーへの露出が多くなるので、目に留まる回数も増えてフォローされる確率も上がりやすくなります。
公式マークを取得するための条件
インスタの公式マークを取得するときに満たすべき条件は以下のとおりです。
- 本物である
- 唯一である
- 完全である
- 有名である
インスタで公式マークを取得するためには、自社アカウントが上記の条件を満たし、かつ利用規約やコミュニティ規約に準拠している必要があります。
この項目では、インスタ公式ヘルプセンターから上記の条件の内容を引用して解説します。
引用元:Instagramで認証バッジを申請するための要件|インスタ公式ヘルプセンター
本物である
本物である: 実在の個人または登記されているビジネスや団体を表すものである必要があります。
唯一である
唯一である: この個人またはビジネスの唯一のプレゼンスである必要があります。個人やビジネスごとに認証を受けられるアカウントは1つのみです。ただし、言語別のアカウントは例外です。一般的な趣味・関心のアカウント(例: @puppymemes)は認証していません。
完全である
完全である: アカウントが公開されていて、自己紹介とプロフィール写真があり、適用時にアカウントがアクティブである必要があります。
有名である
有名である: 広く知られており、よく検索される個人、ブランド、団体を表すアカウントである必要があります。Instagramでは複数のニュースソースで取り上げられているアカウントを審査し、有料コンテンツや広告コンテンツは審査対象のソースとしてみなしません。
一般人でも公式マークの申請は可能!申請方法とは?
この項目では、公式マークの申請手順と却下されたときの対処について紹介します。
公式マーク申請の手順
インスタの公式マーク申請手順は以下のとおりです。
- 必要書類を用意する
- 設定→認証リクエストの順に画面を開く
- 必要事項を入力する
- 必要書類をアップロードする(書類をカメラで撮影してアップロードする)
必要書類の主な例は以下のとおりです。公式マークはアカウントが本物であることを証明するためのツールなので、必要書類も公的な書類の提出が求められます。
- 納税申告書
- 直近の公共料金請求書
- 会社定款
- 運転免許証
- パスポート
- 国民識別カード
入力を求められる必要事項の項目は以下のとおりです。
- ユーザーネーム
- 氏名(本名・正式な団体名)
- カテゴリ(ニュース・スポーツ・政治など10カテゴリから選ぶ)
- 国・地域
- 共有範囲(任意)(フォロワーの属性など)
- 別名(任意)(ニックネームやハンドルネーム)
- リンク(任意)(アカウントを紹介しているSNSやURL)
審査が完了すると、ホームの右上にあるハートマークに審査結果が届きます。
リクエストが却下されても30日後に再度リクエスト可能
何らかの理由があって申請リクエストが却下されてしまうと、公式マークの認証を得ることはできません。しかし、申請が却下されてから30日以上経過していれば、再度申請リクエストを行うことが可能です。
リクエストが却下された理由を精査し、アカウントをブラッシュアップして再度、申請リクエストを行いましょう。
ただ、却下の理由が書類の不備や入力ミスといった申請手続きの単純ミスでない場合、焦って再申請するのは避けるべきです。この場合、公式マークの認証条件を満たせていない可能性が高いので、先述の公式マークを取得するための条件を再確認し、アカウントの運用を改善して条件を満たせるようにしましょう。
公式マーク取得の際の注意点
この項目では、公式マークを取得するときの注意点について紹介します。
内容は以下のとおりです。
- 公式マーク取得後はユーザー名が変更できない
- 公式マークを持つアカウントが優先表示されるわけではない
- インスタで公式マークが取得できてもFacebookの認証は別途必要
- バッジの取り消しやアカウントを停止される場合もある
順に解説します。
公式マーク取得後はユーザー名が変更できない
先述のとおり、公式マークを取得した後はユーザー名を変更できません。そのため、現時点でユーザー名の変更を検討しているなら、まず「ユーザー名はこれを使用する」と決めてから公式マークの申請を行いましょう。
ただ、ユーザー名の下にある「名前」については、公式マーク取得後も自由に変更可能です。また、ユーザー名が英数字だけで構成されるのに対し、名前は日本語も使えます。
インスタ内での検索も、名前で検索されることがほとんどなので、ユーザー名を変更できなくてもそれほど不便は感じないでしょう。
公式マークを持つアカウントが優先表示されるわけではない
公式マークを取得したからといって、他のアカウントより優先されて表示されるわけではないことも知っておきましょう。これは、先述の「公式マークはアカウントの権威や重要性、専門性などを示すものではない」という公式マークの特性が関係します。
この内容はインスタの公式サイトでも言及されています。
Instagramの認証バッジとは何ですか。|インスタ公式ヘルプセンター
ただ、公式マークを取得しているアカウントはブランドイメージや信頼性の向上が期待できるのも事実です。そのため、未取得のアカウントとくらべてアルゴリズムやユーザーから高い評価を得やすいと考えられます。
これらのことから、「公式マークを取得すると確実に優先表示されるわけではない。しかし、取得することで結果的にアカウント全体の評価が向上するので、検索の上位や目立つ場所に表示されやすくなる」と言えるでしょう。
インスタで公式マークが取得できてもFacebookの認証は別途必要
インスタの公式マークをFacebookで反映させる場合、別途認証が必要です。ただ、運営会社が同じであることから、認証を受けるための条件は同じです。
Facebookで公式マークを取得するときは、Facebook公式ヘルプセンターが示す手順に従って申請してください。
Facebookで認証バッジをリクエストする|Facebook公式ヘルプセンター
バッジの取り消しやアカウントを停止される場合もある
公式マークを取得後に利用規約やコミュニティ規約に違反するような運用を行った場合、不適切なアカウントと認識されるケースがあります。この場合、公式マークを取り消されたり、アカウント自体を停止させられたりなどの措置が取られる可能性があります。
アカウントが停止される例は以下のとおりです。
- 公式マークを譲渡、販売、宣伝する
- プロフィール写真や自己紹介を使って利用規約やコミュニティ規約に違反するサービスを宣伝する
- 第三者を通じてアカウントの認証を受けようとする
- 公開アカウントを何度も非公開アカウントに変更する
認証バッジを申請した後はどうなりますか。|インスタ公式ヘルプセンター
公式マークを取得する以外に本物であることを知らせる方法
先述のとおり、インスタの公式マークを取得するとさまざまなメリットがありますが、その分、取得するためのハードルが高いという難点もあります。
そこでこの項目では、公式マークを取得する以外でアカウントを本物だと知らせる方法について紹介します。
自社の公式サイトにインスタのアカウントとリンクさせる
自社が集客やフォロワーとのコミュニケーションに利用している正式なアカウントなら、自社が運営する公式サイトにリンクを貼ることがもっとも簡単な方法です。
公式サイトにリンクを貼り、自社の公式インスタアカウントであるとユーザーに示せば、一目瞭然で本物であると認識してもらえるでしょう。
公式マークを保有する他のSNSアカウントとリンクさせる
他のSNSで認証済みのアカウントがある場合は、そのアカウントからリンクを貼る方法もあります。この方法であればインスタの公式マークを取得して本物と示せなくても、他のSNSアカウントの認証で証明できます。
代表例が、先ほど紹介した方法で取得した認証済みFacebookアカウントからのリンクです。
また、Twitterの認証済みアカウントを利用する方法もあります。
ただ、かつて認証済みを示すツールであったTwitterの青いチェックマークは、現在、有料プランである「Twitter Blue」に加入すれば本人確認なしでも購入できるようになりました。
そのため、新たに企業や著名人の公式であることを示すためのツールである「公式ラベル」の認証を受ける必要があります。公式ラベルの認証を受けられれば、アカウント名の下にチェックマークと「Official」の文字を追加でき、認証済みであることを証明できます。
この公式ラベルは購入できないので、認証済みのTwitterアカウントからインスタアカウントにリンクを貼れば、インスタアカウントを本物であると証明できるでしょう。
公式マークのあるインスタアカウントは、ブランドイメージや信頼性を高められるので集客施策などで大いに役立ちます。しかし、中小企業や個人事業主では公式マークの取得は厳しいのが現状です。
このような場合、代替案として公式サイトや認証済みの他のSNSアカウントを活用するのがおすすめです。
インスタの公式マークを手に入れてアカウントの信頼度を高めよう!
インスタの公式マークは、企業がビジネス目的でインスタアカウントを運用するときに、ぜひ手に入れておきたいツールです。公式マークがあればブランドイメージを向上させてユーザーからの信頼を高めることができ、フォロワーを増加させることが可能です。
自社アカウントに対するなりすまし予防にも役立つでしょう。
ただ、コミュニティ規約や利用規約に違反したり、公式マークを販売、譲渡などを行ったり、不適切なサービスを宣伝したりすると、公式マークの認証が取り消される可能性があるので注意が必要です。
もし、これから公式マークを取得するのであれば、認証後はユーザー名を変更できないことなどを踏まえ、本記事を参考に申請してみてください。仮に却下されたとしても申請の回数に制限はないので、アカウントをより成長させたり、不適切な投稿を整理したりして再申請してみましょう。
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